ミシェルおじさん、その後。
前回書いたミシェルおじさんの話しです。
先日、カナダからメールが届きました。ミシェルおじさんの妹さんからでした。
私がモントリオールのミシェルを訪ねてからずっと、姪っ子ちゃんは私のメッセージを伝えるためミシェルから連絡がくるのをずっと待っていたそうです。台湾にいると聞いたけど、妹さんによるとインドに滞在してたそうです。
そして連絡がくるのを待ってた矢先、カナダ大使館から家族に連絡がきたそうです。
インドでミシェルが亡くなったお知らせでした。
妹さんは、ミシェルがこの一年ほどあまり体調が良くない事を知っていました。
だから、今回は旅行が目的でインドに行ったわけではなかったと思うと。
ミシェルは旅が大好きで、いつか日本に行くのを楽しみにしてたそうで、その夢は妹さんに託していたのか、来年日本に行く事をすごく勧めていたそうです。
8年前、私がミシェルと最後に会った日はミシェルがインドに旅行に行く前の日でした。
旅のお供にするはずだった本をくれたので、よく覚えてます。
インドはミシェルにとって特別な国だったのかも。
すごくびっくりして悲しかったけど、最後の場所を自分で決めたんだと思うと、ミシェルの願い通りなのかもしれません。
妹さんも、きっと幸せな旅だったと思うと言っていました。
ミシェルに最後に言われた言葉は、「また次の人生でね」だった。もう会えないのも分かってたのかな。
久しぶりにもらった本を開いたら、ミシェルのサインがありました。
本当に短い時間だったけど、一緒に過ごしてくれてありがとうって伝えたい。
見知らぬ土地で、友達もいなくて、一人でいた私に声をかけてくれて、親切にしてくれた事が何年経っても忘れられなかった。 いつかまた会って、直接お礼を言いたかった。
ミシェルは小柄で穏やかな感じだけど、話しをする時の目はすごくエネルギーに満ち溢れてた印象が強かった。
旅した話しをたくさんしてくれた中でも、タイでの話しをよく覚えてます。ある日ドラッグで捕まってしまい、牢屋に入れられ、その時に本がたくさんあって読むのにはまり、もう出れたのにわざと看守に暴言を言って、そのまましばらく残り、本を読む時間を確保したんだそう。読みたい本もリクエストできたんだとか。
決して良い事ではないけれど、いろんな本と出会えた事で、人生がより意味のあるものに変わったと言っていました。
その時は、あまりピンとこなかったけど、今ならもっと理解できると思う。時間が経って私もいろんな経験をしてきたから、また話しができるのをすごく楽しみにしていました。
もうちょっと早く会いに行ってたら会えたのに。。
涙が止まらなかったけど、カナダに行こうと思ってからベストなタイミングで行ったつもりだったし、もう仕方ありません。
再会はしばらくお預けです。
妹さんは、またモントリオールに遊びに来てねと言ってくれました。ミシェルが繋いでくれたこの縁を、また大切にしていこうと思います。
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